導入企業・インタビュー

2022.07.27
MMS WingEarth

疾測量株式会社
山梨発 社会インフラ貢献における3次元点群の利活用とMMS導入効果について

地域はもとより全国規模の業務展開も視野に、県内でも先駆けてMMSを導入した疾測量株式会社様。
点群データの計測や3次元図化等を通じ、道路台帳作成やインフラの維持管理に有効活用されると共に、社内では「3次元データの標準化」を推進しています。

これまでアイサンテクノロジーの製品を使ってきていかがですか?

1990年代の後半ぐらいから、測量業界の納品が徐々に電子化されていくなど、成果品の提出方法が変わってきました。すると、以前のものではちょっと対応しきれない部分が出てきたので、アイサンテクノロジーの製品を導入して、それ以来ずっと使っています。そうした中でも特に大きいのは、3次元測量を始めるようになってからの対応がとても早いということ。他社のソフトも使っているのですが、使い勝手や図化していくことに対しての操作方法などは、「アイサンテクノロジーのソフトが一番使いやすいよね」という声は現場からも上がっていますので、選んだ成果が出ているなと感じています。

MMS導入の経緯や目的は?

弊社は、2005年に地上型の3次元レーザー計測器を導入して、災害の現場などで使っていたのですが、アイサンテクノロジーから「MMS研究会」というものを開催しているという情報をもらいました。そこに参加する中で、MMSを使えば道路を線的に計測できるというメリットを知りました。また、社会全体で3次元化が進み始めていたので、今後行政側も図面やデータも3次元で保持するようになっていくだろう、ということも予測されましたので、一度3次元データを取得しておけば、将来的に多方面に活用できるという情報ありました。そういった様々なことを勘案した中で、2014年に最初のMMS(K-320)を導入しました。 当初は、MMS車両が走れる所はとにかく走ろう、とレーザーの点群を取り続けました。同時に行政側にはたらきかけていく中で、色々検討してくれるようになり、山梨県内の道路標識の調査などの画像撮影などに使ってもらったりして、徐々にMMSの稼働も上がっていきました。

最新型のMMS-Gに更新された理由とメリットは?

MMSを導入して7年経つと、車両の走行距離もかなり増えていますし、搭載しているコンピューター等の機材類のメンテナンス等の費用もかさんできます。最新のMMS-Gは、より高密度の点群データが計測ができるということなので、今後業務としても受注機会が増えるだろうということで更新に踏み切りました。以前のMMSは、5つくらいのモニターを助手席のスタッフが操作時に見ながら計測作業しなければなりませんでした。しかし、MMS-Gはノートパソコン1台で行えるので操作性はかなり向上していると思います。思っていた通り、高密度のデータが取れていますので非常に重宝しています。

MMS-Gを導入して営業面での効果などは?

例えば、路面のひび割れや変状などもかなり高密度でデータが取れますから、路面性状というか、路面の損傷度の調査等にも有効に使えるということを行政側にもはたらきかけています。その辺りが上手くマッチングすれば、現在データを取得している中で、そういった道路インフラ関係にも有効に使っていけるのではないかと考えています。 他にも、道路にはみ出ている看板や樹木などの計測もできますので、危険な箇所の選定をしたり、道路の維持管理をされてる担当者は結構有効に使えるのではないかなと思っています。担当者によっては、「(Googleの)ストリートビューを見ればできるのでは?」と言われますが、ストリートビューは計測ピッチの間があるんです。ですから、弊社はいつでも「やれと言えばすぐできますよ」と、精度の高さと迅速さを営業的な強みにしてアピールしています。

WingEarthの機能や使用感は?

MMS-Gだけでなく、UAVや地上型レーザー等様々な測量機材で取った3次元点群データを融合する作業も必要になってきています。そうした中で、広範囲の大規模点群データを融合して自在に編集できるWingEarthは、データの図化も容易にできるので、とても使い勝手が良いです。

アイサンテクノロジーのサポート体制は?

私たちユーザーの意見も細かいところまで聞いてくれますし、色々な面での対応も良く、非常にありがたく思っています。

 

塩沢 直樹

疾測量株式会社

専務取締役

塩沢 直樹 様

経営のトップとしてMMSを導入した狙いは?

弊社は、東京の大手測量会社のように何百人も社員がいるわけではないので、本当に限られた社員の中でやっていく中で、3次元測量というものを標準化したかったのです。何か特殊な世界で動いてるものではなく、こんな所もデータが取れる、あんなこともできるというのを当たり前にしていかないと、社内の意識も変わらないのではないかと。 それと、大規模の民間開発の案件を受注する機会がある中で、MMSを使えばサーッとスピーディに地形データを取れることは非常に魅力だったわけです。 また、導入当時は東京オリンピックに向けて3次元地図の整備が進んでいるという中、MMSが非常に重要な役割を果たしているという話も聞いていました。私たちの仕事が今の時代を作っているということを、社員たちにも感じてもらいたいし、そういう大きなプロジェクトに関われるような強みを持っていたいというのもありました。 山梨県の場合ですと、リニア新幹線の開通工事を弊社は色々な場面でお手伝いさせてもらっています。MMSによる3次元の高精度地図を作っていく全国区の事業に関わっているということは、測量という仕事の従事する者にとって未来志向の話になります。 そういう先進事例の中に自分たちの技術がどのように関わってるのかいうことを、社員たちが理解していくことは非常に重要ですので、士気高揚という面でもMMSの導入は大きな意義があったと思います。

MMS導入後の実際の効果は?

道路台帳をMMSで計測するようになってからは、現場はあっという間に終わるようになりました。あとは補足で取ればいいので、道路台帳の仕事などは非常に短時間で現場を終われるというメリットを享受しています。売上ベースの部分でいくと、これまでは中々採算が追いつかない部分もあったのですが、最近は3次元データがもたらす効果を大いに感じながらやれるようになってきています。

最新型のMMS-Gに更新された理由とメリットは?

公共の案件が仕事になってくれば、当然MMSを使う機会も増えますので、今後を見据えて最新のMMS-Gへの更新を検討しました。それについては随分アイサンテクノロジーに相談しながら進めました。行政の展開や方向性なども、弊社だけでは予測しきれないところもありましたし。 1台目のMMSを導入して7年間経つ中で、私たちが感じていたよりもさらに身近な業務の中で使う動きも見えてきたということもあり、せっかくこれまで取り組んできたわけですから、次に繋げていかなければと、MMS-Gを新たに導入することにしました。 測量という仕事をどのように効率化していくかということも具体的に見えてきまして、点群データを生かしていく魅力に私たち測量業界も行政も気づき始めたのです。色々なところで3次元データを提案してきた中で、やはりこれは便利だなということが理解され始めたてきた流れもあって、非常にいいタイミングが重なったという気はしてます。 今まで作ってきた道路等の社会インフラを管理していかなければならない中で、今後予算的にも厳しくなっていくだろうというところで、どうやって効率的に社会インフラを維持していくんだと考えた時に、おそらくこの3次元データ管理というのは非常に有効ではないかと思います。 車両で移動しながらスピーディに大量の点群データを取っていけるというのは、そういう観点でも絶大な効果があると感じています。

今後アイサンテクノロジーに期待することは?

今後さらに高度なソフトウェアやハードウェアをより深く使いこなしていかなければならない中で、技術面については色々教示してほしいです。それをどこまで応用して広げていけるかは、私たちの仕事だと思います。 他にも、例えばこのように開発したソフトだけれども、こういう使い方もできるのでは、とか面白いことや可能性はまだたくさんあると思いますので、一緒に色々取り組んでいけたらいいです。

御社の今後の抱負は?

いつもありがたいと思うのは、弊社は測量や設計の業務で公共施設を作る仕事に関わらせて頂いていますので、それ自体が世の中のみなさんに対してサービスだと思うのです。 地方にいるから高度なものに携われないのではなく、地方であっても最新技術に触れて高度な技術を積極的に取り入れながら、私たち自身の仕事を通じて、少しでも社会のプラスになるようなことをやっていきたいと考えています。

石井 敬康

疾測量株式会社

代表取締役

石井 敬康 様

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インタビューさせていただいた企業様

石井 敬康

疾測量株式会社

代表取締役

石井 敬康 様

塩沢 直樹

疾測量株式会社

専務取締役

塩沢 直樹 様

疾測量株式会社

創業:
1973年3月
本社:
山梨県甲斐市
資本金:
1,000万円
事業内容

■測量業務・3次元レーザ測量/3次元モービルマッピングシステム/現地測量・基準点測量・応用測量(路線・河川・用地)/GIS・地図情報数値化・各種台帳作成
■補償コンサルタント業務
■建築設計業務
■民間開発コンサルタント業務

インタビュー Interview

製品別
MMSWingEarth

インタビュー情報

石井 敬康

疾測量株式会社

代表取締役

石井 敬康 様

塩沢 直樹

疾測量株式会社

専務取締役

塩沢 直樹 様

疾測量株式会社

創業
1973年3月
本社
山梨県甲斐市
資本金
1,000万円
事業内容

■測量業務・3次元レーザ測量/3次元モービルマッピングシステム/現地測量・基準点測量・応用測量(路線・河川・用地)/GIS・地図情報数値化・各種台帳作成
■補償コンサルタント業務
■建築設計業務
■民間開発コンサルタント業務